焚き火をやるうえで知っておきたいのは「広葉樹」と「針葉樹」の違い。
さらにメヤマキでは青森の「リンゴの薪」なんてのもあります。

それぞれどのような特徴があってどう使い分けたらいいのか?
今回は基本的なことから改めておさらいしましょう!

これを頭に入れれば、あなたも「薪の違いのわかる男(女)」です!

1.広葉樹

まずは薪の王道、広葉樹です。

◆樹種
ナラ、カエデ、カバ、ブナ、ヤマザクラなど、様々な樹種があります(左記はメヤマキの広葉樹薪に含まれるもの)
※メヤマキでは地理的な要因で取り扱いがありませんが、カシ、クヌギ、ケヤキなども広葉樹薪としてポピュラーです。

広葉樹の山というのは、ほぼ天然林と考えていただいて結構で、多種多様な木が生えています(雑木(ぞうき)と呼んだりもします)。なのでメヤマキでは単一の樹種だけを選抜せずに、山から採れるいろいろな木が混ざった状態(広葉樹ミックス)でお届けしています。

◆見た目
樹種によって多少の違いはありますが、おおむね黄色っぽい色をしています。

◆火の付きやすさ
どちらかというと火は付きにくいです(後述する針葉樹と比べて)。硬く密度の高い木であるため、かなりしっかり火を当て続けないと着火しません。
※ただしメヤマキはしっかりと木の乾燥をしているため、乾燥の甘い薪と比べるとかなり火付きは良いです。

◆燃焼時間
広葉樹の樹種にもよりますが、一般的な針葉樹とくらべて2倍程度の密度があり重たい木であるため、同じ大きさの薪で比べると針葉樹より燃焼時間は長くなります。

◆割りやすさ
密度が高く硬い木なので、手斧などで強い力を加えれば割れます。一般的に乾燥させてからは割りにくくなりますので、自分で原木を調達できる方は、生木のときに好みの太さに割るとよいと思います。

◆香り
樹種にもよりますが、あまり強い香りはしません。

2.針葉樹

これを上手に使いこなすのが焚き火マスターへの道。針葉樹です。

◆樹種
メヤマキではスギがほとんどで、まれにマツが入ります。
メヤマキでは使われませんが西日本のほうではヒノキも使われます。

針葉樹の山、とくにスギやヒノキは人工林であることが多く、戦後に植えられた木が使われず放置されている山が多いのが問題となっています。建材としての利用に向かない木は薪にするのも有効活用のひとつであると言えます。

◆見た目
針葉樹、とくにスギは白っぽい部分(辺材)とピンク色っぽい部分(芯材)があるのが特徴的です。

◆火のつきやすさ
針葉樹は密度が低いため、着火しやすいのが特徴です。そのため、焚き火の始めの「焚き付け用」としてよく用いられます。細かく割るとさらに火がつきやすくなります。

◆燃焼時間
密度が低く軽い針葉樹は、重い広葉樹と比べると燃焼時間は短くなります。あまり薪くべをせずゆっくりしたいときは広葉樹の方がいいですが、逆にサクッと短時間で焚き火を楽しみたいときは針葉樹だけでもいいかもしれません。

◆割りやすさ
針葉樹は比較的軽くてやわらかいため、ナイフでも簡単に割ることができます(バトニング)。フェザースティックなどのナイフで削る加工も針葉樹でやります。

◆香り
ヒノキの香りに代表されるような、針葉樹独特の爽やかな、いわゆる「木のいい匂い」がします。

3.リンゴ

最後にメヤマキの人気商品で青森ならではのラインナップであるリンゴの薪です。リンゴ自体は広葉樹に分類されるので、基本的な特徴は広葉樹と同じです。

◆樹種
青森で果樹栽培用に植えられたリンゴの木を使用しています。定期的に植え替えのために切られる木や、残念ながら廃業される農家さんの木を伐採して買い取っています。

◆見た目
リンゴの木は赤っぽい色が特徴的です。

◆火の付きやすさ
広葉樹系の木なので、針葉樹と比べるとやはり火は付きにくいほうです。

◆燃焼時間
これも広葉樹と同じく長持ちします。広葉樹の中でもリンゴは密度が高い方なので、燃え持ちはかなり良いです。

◆割りやすさ
硬く割りにくいです。繊維のまっすぐなものは手斧で割れますが、リンゴは繊維が曲がっていたり節やコブがあったりして非常に割りにくいものも多く含まれますのでご注意ください。

◆香り
これがリンゴの薪の最大の特徴で、独特の甘い香りがします。割ったばかりの生木のときには薪自体からむわっと匂いを感じることができますが、乾燥させてしまうとなかなか匂いは嗅ぎづらくなってしまいます。火をつけて焚くと木の中に閉じ込められている香りが出てきますので、ぜひ焚き火でその香りを感じて見てください。

【まとめ】

広葉樹、針葉樹、そしてリンゴ。
それぞれ異なった特徴があって、それを活かした焚き火の楽しみ方ができると思います。

メヤマキではこの3種類の薪を扱っていますので、ぜひそれぞれ使ってもらって「違い」を楽しんでもらえればと思います。