キャンプで有意義な焚き火時間を過ごしたいのであれば、しっかり乾燥した薪を使うことがとても大切です。
薪の乾燥が不十分ですと、着火しにくかったり、煙が多く出て目にしみたり、「パン!」と大きな音を立てて爆ぜ、熾火状態になった塊や火の粉が飛んだりなど、ゆったりとした気持ちで焚き火を楽しむことが難しくなります。
一番良いのはしっかり乾いた薪を調達することですが、既に調達済みの乾燥していない薪を無駄にするのはもったいないことです。
そこで今回は、乾燥が不十分な薪の乾燥方法をご紹介します。
ちなみにメヤマキの薪は自然乾燥させた含水率15~20%前後の扱いやすい薪です。
火が付きやすく、すすや煙が少ないです。また大きく爆ぜて火の粉が飛ぶことも少ないので安全です。
(1)薪同士を叩くと鈍い音がする薪の場合の乾燥方法
薪を両手に持って、薪同士を叩いてみた時、薪の乾燥が不十分だと鈍い音がします。
逆にしっかり乾燥されている薪同士だと、「カン!カン!」という乾いた良い音がします。
もしお手持ちの薪を薪同士で叩いてみて鈍い音がするようでしたら、以下の方法で乾燥させます。
1.箱に入っているものは箱から出し、結束されているものは ほどきます。
2.雨の当たらない風通しの良い場所に薪を積みます。
この時、薪が地面に直接触れないようにし、風の通りが良くなるように隙間を空けて並べます。
井桁状に組んでも良いかと思います。
日当たりは気にしなくても大丈夫です。手元にあるキャンプ用の薪であればそれほど量も多くないと思うので、薪棚などをわざわざ用意する必要もないです。
3.定期的に薪同士を叩いてみて、乾いた音が鳴るようになればOKです。
※もし薪が太めな場合は、薪の芯まで乾燥させるのは大変です。その場合は手斧で半分に割ってから乾燥させると良いと思います。
(2)叩く音は乾いた音だが、火付きが悪く、煙が多く出る場合の乾燥方法
薪同士を叩いてみると乾いた音が鳴ったものの、実際にキャンプ場で焚き火をしようと使ってみると、火付きが悪かったり、煙が多く出たり、頻繁に爆ぜたりする場合は、焚き火台や薪ストーブの周りに並べて、その熱で乾燥させると良いです。
キャンプ中の突然の雨や結露で表面が濡れてしまった時も同じようにすると、比較的短時間で使える薪に戻ります。
一度乾いた薪は多少の雨であれば、雨ざらしにしても薪の中心まで水分が入ることはなく、濡れてしまった表面が乾けばしっかり燃えます。
煙の量や爆ぜ具合は、樹種やそれぞれの薪の含水率などにもよるので一概には言えませんが、何もしないよりかは火付きも良くなりますので、キャンプ時の焚き火で薪の乾燥が不十分と感じた時は是非試してみてください。
※焚き火台や薪ストーブの周りに並べて乾燥させる場合は、焚き火台や薪ストーブに薪が直接触れないように並べてください。
直接触れてしまうと、並べた薪が発火してしまう恐れがあります。
いかがでしたでしょうか。
せっかく購入した薪ですので、もし乾燥が不十分であっても、無駄なく有効に使いたいものです。
しっかり乾燥していない薪では豊かな焚き火時間を過ごせなくなるばかりか、爆ぜた火の粉で火傷やボヤ、火事など、思わぬ事故につながる場合もあります。
手間はかかりますが、追い乾燥をすることで良質な薪に変え、安全で楽しい焚き火時間をお過ごしください。