秋が深まり、冬の足音が聞こえてくるこの季節。キャンプの醍醐味といえば、焚き火の暖かな炎を囲む時間ですよね。

また近年キャンプで人気の高い小型の薪ストーブは、そのコンパクトさからは想像できないほどの暖房能力と、炎を眺める楽しさを提供してくれます。

しかし、小型であるからこそ、通常サイズの薪ストーブとは異なるいくつかの注意点があります。安全で快適な炎の時間を過ごすために、今回は小型薪ストーブを使用する際に特に気をつけたいポイントをご紹介します。


1. 設置場所の安全確保と地面・テントへの配慮

熱による影響範囲を理解する

小型薪ストーブは、本体がコンパクトな分、周囲の温度が非常に高くなりやすい特徴があります。テント内で使用する場合はもちろん、タープの下やオープンな場所でも、本体や煙突からの熱には注意が必要です。

  • 耐熱性の確保: テント内で使用する場合は、必ず難燃性の高いテントを使用し、ストーブ本体や煙突が生地に触れないよう、適切な距離を保ちます。
    • 煙突の保護: 煙突がテントの幕を貫通する部分は、必ず専用の煙突ガード(プロテクター)や断熱材を使用してください。
  • 地面の保護: ストーブの直下や周囲の地面に、燃えやすいものがないかを確認し、耐火シートや焚き火台シートを敷いて地面への輻射熱による芝生や土へのダメージを防ぎましょう。小さな火の粉や灰が落ちることも想定し、ストーブの周囲よりも広めに敷くのが基本です。
  • 水平な設置: ストーブ本体が不安定だと、燃焼中に倒れてしまう危険性があります。必ず水平でしっかりとした地面に設置し、グラつきがないか確認してください。

2. 煙突の組み方と排気効率への注意

正しい排気で一酸化炭素中毒を予防

小型ストーブは煙突も細く短めなことが多く、排気効率が通常の大型ストーブより落ちやすい傾向があります。不完全燃焼による一酸化炭素中毒は、命にかかわる危険ですので十分に注意しましょう。

  • 煙突の「継ぎ目」をしっかり固定: 煙突のパーツ同士がしっかりとはまっていないと、そこから煙が漏れ、テント内に一酸化炭素が充満する危険があります。使用前に全ての継ぎ目が確実に固定されているか確認しましょう。
  • 煙突トップ(蓋)の確認: 煙突の最上部には、雨や風の侵入を防ぐためのキャップやスパークアレスター(火の粉止め)が付いていることが一般的です。これが詰まっていたり、排気を妨げる状態になっていないか確認し、常に開放された状態を保ちます。
  • 換気の徹底(テント内の場合): テント内で使用する場合、いかに排気をしっかり行っても、完全な密閉は絶対に避けてください。常に新鮮な空気が取り入れられるよう、出入り口や窓を少し開けておくなど、換気を意識的に行いましょう。
  • 一酸化炭素警報器の設置: 安全対策の「最後の砦」として、必ず作動確認済みの高品質な一酸化炭素警報器をストーブから少し離れた場所に設置してください。

3. 投入する薪の量と燃焼管理のポイント

小さな炉内の特性を活かす

小型薪ストーブの燃焼室(炉内)は狭いため、一度に投入できる薪の量が限られます。この特性を理解せずに大量の薪を無理に詰め込むと、不完全燃焼やオーバーヒートの原因となります。

  • 適量を守る: 薪を詰め込みすぎると、空気の通り道がなくなり、不完全燃焼を起こしやすくなります。常に薪と薪の間、そして薪の上部に空気の層ができるように、投入量は炉内の半分から7割程度に留めるのが理想です。
  • 空気調整で燃焼をコントロール: ストーブには通常、吸気用のダンパーや空気孔が付いています。最初は火を立ち上げるため大きめに開いておき、火が安定したら最適な空気量に調整しましょう。火を長持ちさせるために空気の量を絞りすぎるのは、不完全燃焼の恐れがあり危険ですので注意してください。
  • 灰の処理: 炉内に灰が溜まりすぎると、空気の流れを悪くしたり薪が空気と接する部分が減り、火力が落ちたり、不完全燃焼の原因になります。適宜灰を取り除くことも快適な燃焼を続ける上で欠かせません。

4. 使う薪の大きさ(長さ)

薪の長さの比較(右:そのまま 左:半分にカットしたもの)

さて、ここまで設置、排気、燃焼管理といった一般的な注意点を見てきましたが、小型の薪ストーブならではの最も重要かつ見落とされがちなポイントがあります。それは、ストーブに入れる「薪の大きさ(長さ)」です。

小型薪ストーブに通常の薪は入らない!「コンパクト=短くカットされた薪」が基本

ご存知の通り、ホームセンターなどで一般的に販売されている薪は、たいてい長さが30cmから40cm程度あります。これは、一般的なサイズの焚き火台や家庭用暖炉で使うことを想定した規格です。

しかし、ソロキャンプ用の小型薪ストーブは、コンパクトさを追求しているため、炉内の奥行きも短く設計されていることが多いです。

このため、通常の30~40cmの薪は、そのままでは炉内に入らないことがほとんどです!

もし無理に入れようとすれば、炉からはみ出したり、斜めにしか入らず、扉が閉まらなかったり、効率の良い燃焼ができなくなってしまいます。

現地でノコギリを使って長い薪を短く切る作業は、時間も手間もかかり、せっかくのキャンプの時間を削ってしまうことになります。早く暖まりたいときなどは困りますよね。

ソロキャンパーのための最適解は、メヤマキの「ミニマキ」

そこで、メヤマキが自信を持ってソロキャンパーの皆様におすすめしたいのが、小型薪ストーブやミニ焚き火台に最適な「ミニマキ」です!

「ミニマキ」は、その名の通り、通常の薪の半分の長さに近い、約18cmにカットされた短い薪です。

ミニマキが小型ストーブに最適な理由

  1. ジャストフィットで燃焼効率UP: 18cmという長さは、多くの小型薪ストーブの炉内に余裕をもって収まるサイズ。薪が炉内で適切に収まるため、空気の通りが良くなり、燃焼効率が大幅に向上します。
  2. 手間いらずでキャンプを満喫: 事前にカットされているため、現地に着いたら箱から出してすぐに火をくべることができます。設営や料理など、キャンプ本来の活動に時間をたっぷり使えます
  3. 安心の高品質: メヤマキの薪は、徹底乾燥により水分量を15%前後に管理してしっかり自然乾燥させています。火付きが良く、煙や爆ぜ(はぜ)が少ないため、テント内や近くでの使用も安心感が違います。

小型薪ストーブは、冬のキャンプを暖かく、より豊かにしてくれる最高のギアです。そのポテンシャルを最大限に引き出し、安全で快適な炎を楽しむためにも、ぜひ今回ご紹介した注意点に気を付けていただき、さらに「薪」という大事なキャンプギアの準備を、ぜひお忘れなく!

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10kg入りと5kg入りがあります